医療業界で働く職員の給料が上がっていくかどうかは、様々な要因によって異なります。
2024年度の診療報酬改定では、医療従事者の給料に反映させる為の点数、「ベースアップ評価料」が新設されました。
これは、2024年度に+2.5%、2025年度に+2%のベースアップを行うための特例的な対応です。
医療業界は昔から、景気の悪い時には人気職業になり、反対に世の中が景気が良くなると人気薄の職業となります。
現状として日本は、超高齢化社会なので、今後も医療需要は高く、供給が追いつかない状況になるのではと想定されます。
だからと言って、高い給料をもらえる医療従事者は稀であり、一般的な給料水準が今後も保たれていくはずです。
なぜなら、医療従事者への給料は、患者さんから頂く診療報酬が財源ですので、医療従事者の給料を高くすればするほど、患者負担が増えるからです。
また、医療保険が適応されれば、国の医療費負担も増え続けます。
国の医療費をどう抑えるかが、財政ひっ迫の鍵になっていますので、そんな簡単に医療従事者の給料を上げていくとは、到底考えられません。
公務員のような常識範囲内の給料で推移すると考えておいた方が無難だと思います。
同じ資格であっても、働く場所、希少な専門職、需要の高い地域などでは、給料が高い水準になることがあります。
資格や経験も関係しますが、専門医や高度な技能を持つ看護師などは、今後他の一般的なポジションよりも給料が高くなる可能性はあります。
専門医であれば、内科専門医、外科専門医、小児科専門医など、高度な医療知識とスキルを持つ専門家は一般的に高い給料を得ている傾向があります。専門医の取得は長期間の研鑽が必要であり、需要も高いため、給料が高水準になることがあります。
麻酔科医などは、手術中の麻酔管理を担当し、高度なスキルと責任を持つため、給料が高いことがあります。
認定看護師なども特定の分野での認定を受けた看護師ですので、その専門性を評価する医療機関に勤める事で、給料が高くなるかもしれません。
医療技術者の場合は難しく、特定の医療技術で実績などがあり、医療機関側の需要とマッチすれば給料が高くなることがあります。
医療事務などは、マネジメント出来るか否かで給料は変わるでしょう。処理する能力だけが魅力であれば、一般的な水準にとどまると思います。
いずれにしても、医療従事者の給料は、時代背景で変化はしていきます。
給料を上げたいのであれば、需要ある業界で、需要のある働き方、普通と言われない医療従事者であるべきです。
自分は、何を取得していて、何が出来て、何を還元できるのか
給料は貴方を見る価値観で決まります。