看護師や医師の転職について、転職人材紹介会社へ登録するか、自分で転職先を探すかは非常に迷うと思います。
転職人材紹介会社は、メディア広告に露出が多いですので、簡単に登録出来て便利のようには見えます。しかし、個々の状況やニーズによって、あなたの最善選択は異なります。
以下ではそれぞれの方法の利点と欠点、選ぶ際のポイントについて考察します。まず、転職人材紹介会社への登録の利点は次の通りです。
専門家のサポートとアドバイス:
人材紹介会社は転職に精通しており、業界や市場の動向を把握しています。登録することで、経験豊富なコンサルタントやキャリアアドバイザーから適切な情報やアドバイスを得ることができます。登録と同時にあなた宛てへ電話やメールが来ますので、かなり敏速に対応されると思います。業界に長けていますので、あなたの希望にマッチングした求人を案内してくれると思います。
求人紹介だけする会社、面接時に同行してくれる会社、転職後もサポートしてくれる会社など、サポート面でかなり大きな違いはありますので、注意は必要であり、最初に確認しておくべきことだと思います。
非公開求人へのアクセス:
こちらが一番のメリットだと思いますが、一般には公開されていない求人情報や、業界内のネットワークを活用した非公開案件へのアクセスが得られる場合があります。これにより、より多くの選択肢を得ることができます。私も非公開求人から転職しましたが、一般求人と給料の格差は大きかったと思っています。特に役職志向が強い方は、非公開求人を依頼するべきだと思います。
スムーズなプロセス:
人材紹介会社を通じて応募すると、書類選考や面接の手配、条件交渉などのプロセスがスムーズに進むことがあります。求人を出している医療機関側としては、正直に言うと、紹介会社を介して欲しくないという気持ちが強いとは思います。これは、紹介料という大きなお金が医療機関から紹介会社へ入る仕組み(あなたの年俸の約25%程度)ですので、やはりお金をあまりかけたくないというのが心情だと思います。しかしながら、働きながら転職活動するのは面倒なことであり、条件交渉まで含めると紹介会社へお願いした方がスムーズに動くということは否定できないことです。
反対に、自分で転職先を探す方法の利点としては、以下のような点が挙げられます:
自己探求と自己主張:
自ら求人情報を収集し、医療機関の動向や研究を行うことで、自分の希望やキャリアゴールに合った職場を見つけやすくなります。しかしながら、その医療機関の表面だけしか見えませんので、思っていたのと違った、入ってみたら謳い文句だけだったなど生じる可能性はあります。
自己探求の為に学会等で活躍するような医療機関に行きたい場合には、自己アプローチが非常に効果的だとは考えています。
直接交渉の可能性:
自分で企業にアプローチすることで、直接的な条件交渉や希望を伝えることができます。自分で交渉できるスキルを持ち備えているような方は、紹介会社経由よりも直接応募の方が、喜ばれることは間違いありません。紹介会社へ払う紹介手数料を考えると、若干でも給料交渉がしやすくはなります。
手数料の削減:
人材紹介会社には手数料が発生する場合がありますが、自己探求の場合はその負担がないため、経済的にメリットがあります。これは医療機関側です。
よって、中には、紹介会社を介さない転職者へ、転職一時金というか、準備金を支払うような制度を持ち備えている医療機関がありますので、お金をもらって転職することも可能です。
どちらにするか、選択肢を決める際には、以下のポイントを考慮することが重要です。
働きながら転職の情報収集は非常に大変です。
医療機関側としては、看護師を紹介してもらう立場なので手数料問題もありますし、出来れば紹介会社よりも職安やご自身から直接応募の方が歓迎です。
しかし、転職者目線で考えると紹介会社に依頼した方が時間的にも体力的にも精神的にも楽であり、紹介会社経由の方が断然多いというのも事実です。
2年前、僕は転職紹介会社へ短期間顧問契約を行い、職員教育を行っていました。社員さんは、しっかりと勉強して、様々な質問が飛び交い、外部に窓口がある人事課のような感じでした。紹介会社の内部事情も知っている状況から言えることは、転職サイトに登録した方が転職希望者は楽だろうという点です。最終的に転職するか否かはあなた次第ですので、無料登録するだけでアドバイザーへの相談などが無料で行えます。
何よりも非公開求人を教えてもらえるというのが大きな利点なのかもしれません。