https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/report/t358/202310/581769.html
コメディカルの給与平均(医師・歯科医師・薬剤師・看護師を除く医療資格)が全産業平均の36万1000円を下回る32万7000円というデータが昨年発表されています。
医療職というと、想像からは給料が良いイメージがあります。しかしながら、それは一昔前のお話であり、医師や看護師以外のコメディカルは、現在一般企業よりも給料は低い状態にあります。
景気の悪い時期は、医療職は良く見えるものですが、景気が良くなると状況が一転します。賃金が上がらない背景には、いくつかの要因が関与しているのでしょう。
専門性と需要の不均衡
コメディカルの職種は医療分野であり、高度な技術や知識が必要です。しかし、一方では、その需要は医師や看護師などと比べて低い傾向があります。専門的な分野ではプロフェッショナルな一面がある一方で、業務範囲が制限され、役割や責任が小さくなります。また、働く場所も制限されやすく、需要も高いとは言えません。一般企業と違い、自由診療以外の保険医療の価格は自分達で決めることが出来ません。景気が良くなってきたら、診療費を高くすることも不可能であり、専門的な検査や治療だからといっても、診療報酬は国が決めるものなのです。
業界構造と雇用条件
医療機関における給与水準は、一般的に医師や看護師などの主要な医療プロフェッショナルに焦点が当てられています。コメディカルの役割はその他の補助的な役割に分類され、そのために給与水準が低くなる傾向があります。昇給があっても、景気に左右されにくい職域なので、一定水準での推移がごくごく当たり前の業界です。患者負担を増やすことや国の税金を今まで以上に医療に投入することはタブー視されていますので、これから先も同じような水準での推移となっていくでしょう。
仮に給料がもっと必要ならば、高額で必要とされる業界への転職が一番の近道です。医療機関にいるとなると、上限も必然的に決まり、将来見通しがつく給料が一般的なのです。
地域差
給与水準は、地域によって異なります。都心部は医療機関の競争も激化し、コメディカルとしては高い給料を得られる場所でもあります。一方で、都心部から離れれば離れるほど、医療機関も少なく、働く場所を探すことだけでも大変です。給料も低めに設定されています。ちなみに看護師の給料は、東京都、神奈川県、愛知県が高いとされていますので、高給を望むのなら、地域を変えた転職をお勧めします。
コメディカルは、専門性が高い分、各医療機関でも定員枠が大体決まっています。地域によっては、就職が難しい職種もあるのがコメディカルです。学生の供給量は年々増しています。一方で就職先となる医療機関は、供給があれば必然的に定員枠を満たすことが可能になります。
21歳から22歳ぐらいに入職して、定年まで辞めずに働くコメディカルが多いと推測すれば、需要が減ることはいとも想像がつくと思います。
コメディカルの年収は、下限で年収300万程度から、上限でも600万円弱が相場です。
この業界は、経験や特別なスキルがないのに高給を得る事は出来ません。また、経験があっても役職経験があるかないか、マネジメント出来る人材か否かでも大きく年収が異なります。
私は、自身の医療技術より、マネジメントスキルを売りに転職してきました。
正直に言うと、コメディカルの技術なんて、年齢にそった水準価格であり、高く買い取ってもらえるようなものではありません。
高くても雇いたいと思われせるスキルは、マネジメントスキルなのです。
私の所でも、先日までマネジメント出来る人材を募集していましたが、年収ベースで200万円くらい一般的なコメディカルよりは高く設定していました。
医療技術で売りになるのは、医師だけだと思います。
コメディカルでも事務長をしている方を多く知っています。高い給料を貰いたいのなら、マネジメントを勉強していくべきではないでしょうか?
一般の求人は、求人サイトでオープンに公表されていると思います。反対にマネジメントスキルを買うような上限求人は、大体が非公開であり、求人サイトへの登録が必須になると思います。