本記事では、最新のPDF資料に基づき、制度の深部まで切り込んで5,000文字超のボリュームで徹底解説します。医療従事者はもちろん、経営層の方々も今後の戦略策定の参考にしてください。
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- 訪問看護の適正化:同一建物・頻回訪問へのメス
- 生活習慣病管理の再編:特定疾患療養管理料の対象見直し
- 精神科医療の変革:医療DXと情報通信機器の活用
- ICU・HCUの評価基準:医療・看護必要度の厳格化
- 薬剤師の役割と残薬対策:外来服薬支援料の活用
1. 訪問看護の「適正化」:効率性と質の担保をどう両立するか
理事・採用担当者からの助言
もし今の職場で「正当に評価されていない」と感じるなら、それはあなたのスキル不足ではなく、単に「今の環境があなたに合っていない」だけかもしれません。採用の現場にいる私から見ても、一歩外を見るだけで条件が劇的に改善するケースを数多く見てきました。
今回の改定議論で最も熱い論点の一つが「訪問看護」です。特に高齢者住宅などにおける「同一建物内への大量訪問」が、コスト構造の観点から問題視されています。
同一建物・単一建物利用者の評価見直し
中医協の議論では、同一の建物(有料老人ホーム等)に住む多くの患者に対して効率的に訪問を行う場合、移動コストが極めて低くなることが指摘されています。現行の「同一建物居住者に対する減算」をさらに強化し、提供コストに見合った評価へと引き下げる方向性が示されています。
頻回訪問の抑制とリハビリ職への制限
訪問看護ステーションからの理学療法士(PT)等による訪問についても、看護業務とのバランスが議論されています。「リハビリばかりのステーション」への風当たりは強く、看護師による訪問割合を一定以上に保つ要件の厳格化が検討されています。
2. 生活習慣病管理の再編:糖尿病・高血圧・脂質異常症の集約
前回の改定でも大きな話題となった「特定疾患療養管理料」からの生活習慣病除外ですが、今回はその「実効性」がさらに問われます。
特定疾患療養管理料の対象疾患見直し
多くのクリニックが算定してきた特定疾患療養管理料ですが、生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症)については、より包括的な「生活習慣病管理料(Ⅱ)」への移行が強力に推進されます。これにより、単なる「お薬処方」ではなく、食事や運動の「療養計画書」を用いた本格的な管理が必須となります。
| 項目 | 従来の管理 | 令和8年度以降の方向性 |
|---|---|---|
| 対象疾患 | 特定疾患(幅広くカバー) | 生活習慣病への厳格な適用 |
| 必要書類 | カルテ記載のみ | 療養計画書(患者同意必須) |
| 医療DX対応 | 任意 | 電子処方箋・マイナポータル連携が前提 |
3. 医療DXが加速させる「情報通信機器を用いた精神療法」
今回の資料では、精神科におけるオンライン診療(情報通信機器を用いた精神療法)の拡充についても詳細な指摘があります。
オンライン精神療法の評価拡充
これまで対面が原則だった精神科医療ですが、DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展により、通院が困難な患者に対するオンラインでの介入がより高く評価される見込みです。特に、電子処方箋の導入や診療情報の共有を行う医療機関において、加算が新設・増額される動きがあります。
身体的拘束の最小化への取り組み
精神科病棟における身体的拘束については、これまで以上の厳格な「最小化」への努力が求められます。拘束時間を短縮するための体制整備や、専任の担当者配置などが点数に直結する可能性が高まっています。
4. ICU・HCUにおける「医療・看護必要度」の再定義
高度急性期病院にとって死活問題となるのが、ICU(集中治療室)やHCU(高度治療室)における評価基準です。
重症患者割合の定義変更
資料によれば、「重症度、医療・看護必要度」の項目がさらに精緻化されます。特に「A項目(処置・モニタリング)」において、単に機器を使用しているだけでなく、看護師による高度な観察や判断がどれほど介在しているかが問われることになります。これにより、名ばかりの急性期病床が淘汰され、真に重症な患者を受け入れる病床へ財源が集中する構造が加速します。
5. 薬局・薬剤師に求められる「残薬対策」と外来服薬支援
薬局分野では「対物から対人へ」の流れが完成形に近づいています。特に「残薬」の削減は、医療費適正化の大きな鍵となります。
外来服薬支援料のポイント
多種類の薬剤を服用する患者や、服薬管理が困難な患者に対する「一包化」や「服用時点の整理」がさらに評価されます。特に、医療機関と連携して残薬の状況をフィードバックし、処方日数の調整や処方変更に繋げた場合の評価(残薬解消にかかる連携)が手厚くなります。
6. 改定が目指すゴール:地域医療の持続可能性
今回の改定議論を俯瞰すると、国が目指しているのは「少ない人的資源で、いかに質の高い医療を維持するか」という一点に集約されます。
2040年には高齢者人口がピークを迎え、現役世代の急減が予測されています。診療報酬はもはや「やってくれたことへの報酬」ではなく、「将来の医療体制を作るための投資」へと変貌しています。これに対応できない医療機関は、経営的に厳しい立場に置かれることは避けられません。
まとめ:令和8年度改定へ向けたアクションプラン
本日の議論をまとめると、以下の3点が医療経営の生命線となります。
- データ提出の常態化: MCDBやDPCデータ、看護必要度データの精度を極限まで高めること。
- 医療DXのインフラ整備: 電子処方箋、電子カルテ共有、マイナ保険証の利用率向上を「当たり前」にすること。
- 地域連携の深化: 自院で完結せず、訪問看護や地域薬局と「情報」で繋がること。
施行は2026年6月(薬価は4月)です。この半年から1年が、次の10年を決める準備期間となります。
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